2019年5月18日(現地時間)、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)のバンタム級準決勝12回戦。
待ちに待った井上尚弥VSエマヌエル・ロドリゲスは2ラウンド1分19秒、井上尚弥選手のTKO勝ちで幕を閉じました。
事実上の決勝戦と言われていた「井上尚弥VSエマヌエル・ロドリゲス」戦。
この試合には決勝戦の対戦相手、ノニト・ドネア選手(フィリピン)も観戦。
井上選手の試合内容に対して感嘆のコメントを残しています。
そこで気になるのは決勝戦。
どんな決勝戦となるのか予想してみました。
スポンサーリンク
井上尚弥、圧巻TKO勝ち! 決勝で対戦のドネア「彼は凄い試合をした」 https://t.co/J140bAes7o
— スポニチアネックス (@sponichiannex) 2019年5月19日
事実上の決勝戦が225秒TKO!!
何をどうしたらこんなに強くなれるのか?
井上尚弥選手の強さが計り知れません。
英国グラスコーで開催されたWBSSバンタム級準決勝12回戦。
メディアでは「事実上の決勝戦」と言われていた「井上尚弥VSエマヌエル・ロドリゲス」戦。
蓋を開ければ、時間にして259秒。
2ラウンドに入ったところで井上選手は
・顔面への左フック
・右ボディー
・連打からの左ボディー
と立て続けにロドリゲス選手から3度のダウンを奪い、「令和」初の世界戦勝利ボクサーとなりました。
しかし、終始優位に試合を運んでいたわけではありません。
1ラウンド目はロドリゲス選手が試合の主導権を握っていました。
その時の様子を井上選手は試合後のインタビューの中でこう話しています。
――おめでとうございます。どうでしたか。
「いや。1ラウンド目は凄い力んで。自分でもビックリするぐらい。なんじゃ、こりゃと。相手も王者ということと、グラスゴーでやるという環境の差が、キャリアが足らないところだなと実感しました」
(https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2019/05/19/kiji/20190519s00021000158000c.htmlより引用)
しかし、2ラウンド目には修正をかけて、約80秒の間にロドリゲス選手から3度のダウン。
メンタル面の強さもアピールした対戦となりました。
これで井上選手の戦績は18戦全勝(16KO)。
日本人2人目となるプロボクシング主要4団体制覇を達成しました。
(一人目はミニマム級の高山勝成選手)
ドネア選手もベタ褒めの試合内容
この試合には決勝戦の対戦相手であるノニト・ドネア選手も観戦していました。
試合終了後にはリングに上がり、井上選手とその試合内容についてこんなコメントをしています。
「彼は素晴らしい試合をした。やるべきことをやり遂げましたね。全然待たずにガンガン仕掛けていった。そしてファンがみんな待っていた通りの結果を出した。さあ、やりましょう。これが運命ですね。対戦する予感がしていました」
(https://www.daily.co.jp/ring/2019/05/19/0012344790.shtmlより引用)
そして恒例の「フェイス・オフ」も行われたそうですが、互いに終始笑顔で、にらみ合うことはなかったそうです。
そういえば、ドネア選手は一回戦の対戦相手であるバーネット選手と試合前にお互いパートナーを連れての晩餐で話題となりました。
@ryanburnett_1 selected me as his pick. Its refreshing that we both agree this is a sport. This isn’t street fighting. There’s no need to trash talk and be a way that doesn’t align to us. Make no mistake inside the ropes we will both try to take each others head off. pic.twitter.com/nubF24LAUV
— Nonito Donaire (@filipinoflash) 2018年7月20日
もしかしたら、井上選手とも試合前にこんなひと時を過ごすかもしれませんね。
決勝戦はどうなる?
肝心の決勝戦ですが、井上、ドネア両陣営ともまだ具体的なことは決めていないようです。
しかし、試合後に行われたリング上での二人に対する質問で、井上選手は
「ノニトは凄くキャリアもあって、凄く強い選手なので、これからどう戦うか練っていきたい。憧れていた選手なので、決勝で戦えるのを光栄に思います」
(https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2019/05/19/kiji/20190519s00021000148000c.htmlより引用)
ドネア選手は
「彼はモンスターだから。これから考える。凄いファイターで知性派でもある。自分が21歳に戻ったつもりで頑張るよ」
(https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2019/05/19/kiji/20190519s00021000148000c.htmlより引用)
とリスペクトと同時に慎重に対策を立てる様子がうかがえます。
特にドネア選手は井上選手が単なるハードパンチャーではなく、「知性派」であることも十分に認識しています。
それと同時に今回の試合で井上選手は1ラウンド目にキャリアの浅さを垣間見せてしまいました。
ドネア選手といえば
”世界5階級制覇王者でアジア人として初めて主要4団体(WBA・WBC・IBF・WBO)全ての世界王者”
となったレジェンドボクサー。
キャリアに関しては歴然たる差があります。
このキャリアの差を駆け引きの場で利用してくるのは自明の理でしょう。
また、一説にドネア選手はハードパンチャーでありながらKO率は60%以下。
その理由は
「KOを狙うあまり手数が少ない待ちのボクシングをする」
ということらしいです。
逆に言えば、当たればKO必至ということでしょう。
と同時に、大きな被弾をしないということにもつながります。
一方の井上選手ですが、まずは今回同様に基本的なことは周囲に
「これ以上ない」
と思わせるぐらい完璧ににこなしてくるはずです。
準決勝の計量でも、その完璧ぶりがアピールされました。
それを実証するかのように3発のハードパンチでロドリゲス選手を撃沈しています。
また、今回の試合で見せたメンタルの強さ。
1ラウンド後の修正がそれを物語っています。
「モンスターであり、知性派」
とドネア選手が語った理由はこれなのではないでしょうか。
そうなると、一見ドネア選手が長期戦に持ち込む予想となりそうですが、井上選手のハードパンチは威力もさることながらその追跡能力も秀逸。
簡単には長期戦に持ち込ませません。
そして、ドネア選手はチャンスとなればKOを狙ってくる気性。
駆け引きの歯車がかみ合えば、打ち合いは必至。
もしかしたら、決勝戦も短時間で決着がついてしまうかもしれませんね。
まとめ
英国グラスコーで開催されたWBSSバンタム級準決勝で井上尚弥選手がエマヌエル・ロドリゲス選手を下して、決勝に進出しました。
試合開始259秒後、井上選手はロドリゲス選手に3発のハードパンチを放ちTKO勝ち。
圧倒的な強さで決勝進出を手にしました。
決勝で待つのは’The Filipino Flash’ことノニト・ドネア選手。
ドネア選手は井上選手との対戦を
「運命」
と表しましたが、この運命のカードはどのような結末を二人に用意しているのでしょうか。
今から決勝戦が楽しみですね。
スポンサーリンク