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パワハラ防止法!企業が最も気を付けるべき原因と事例と対策は?

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2019年5月29日に職場でのパワーハラスメント(パワハラ)防止を義務付ける関連法が参院選本会議で可決されました。

施行は2020年春の見込みで企業は相談窓口の設置や管理職教育などの対応に追われています。

パワハラの相談件数は年々増加傾向。

その上、学校のいじめで加害者生徒を学校が守るという構図と同じく、会社が加害者の社員を守るという構図が散見されるということから、甚大な被害が出たとしても泣き寝入りしなければならない被害者が後を絶たない状況でした。

今回の法案成立はそれに一石を投じるためのものですが、問題はこのパワハラが発生する原因。

一体どのような原因でパワハラは発生するのでしょうか。

また、その中で最も厄介な原因とはどんなものなのでしょうか。

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発生件数が半端ないパワハラ!

今やメディアではセクハラよりも目にするパワハラ。

「優越的な関係を背景にした言動で、業務上必要な範囲を超えたもので、労働者の就業環境が害されること」

これがパワハラの定義です。

そして、

人材会社のエン・ジャパンが、パワハラに関する調査を行っている。35歳以上のユーザーを対象にしたもので、今年2月に公表された。

なんと、回答者の8割以上がパワハラを受けた経験があると回答している。パワハラ被害の1位は「精神的な攻撃(公の場での叱責、侮辱、脅迫)」で、被害者の66%が経験。2位は「過大な要求(不要・不可能な業務の強制、仕事の妨害)」で、44%と続く。

男女で差が出たのが、3位の「人間関係からの切り離し(隔離、無視、仲間はずれ)」だ。男性が33%なのに対し、女性は45%と高い。

(https://www.newsweekjapan.jp/matsuoka/2019/06/3-1.phpより引用)

という結果まで出ているそうです。

因みに

「優越的な関係」

というのは

「上司と部下」

という関係だけを表すものではありません。

例を挙げると

「PC操作に優れた部下からPC操作に不慣れな上司に対して侮蔑的な言動があった場合」

にもパワハラは成立する可能性があります。

そして、これは大企業に限られた法ではありません。

大企業は2020年4月から、中小企業でもその後2年以内に義務化される見通しです。

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パワハラの原因はどこにある?

今回はこちらの記事を参考にしてパワハラの原因をまとめてみました。

パワハラが起こる3つの原因 日本企業は変われるか

この記事の中でパワハラの原因となるのは以下の3つ。

1.パワハラを行う個人の過去の経験やキャラクター(性格)に起因するケース

2.組織が持つ企業文化や風土に起因するケース

3.人事制度などの仕組みに起因するケース

会社員ならば、いずれも見聞き、体験したことがあるメジャーなケースですね。

この中で企業側が率先して対応できるのは2と3のケースではないでしょうか。

それでも、今までのやり方を変更するというのは個人、組織ともに苦痛を伴います。

大企業では小回りの面で、中小企業ではワンマンスタイルの経営者の場合、なかなか原因の除去は進まないでしょう。

特に今回の防止法では対策の義務はあっても罰則はありません。

罰則が科されなかった背景には企業側が出した

「業務上の指導との線引きが難しい」

という理由からですが、2と3はそもそもその業務に無理がかかっている可能性が考えられるケースでもあります。

罰則などかけられたら、被害者社員どころから企業の存亡危機になってしまいますね。

勿論、罰則をかければよいというものでもないでしょう。

しかし、パワハラに関して言えば、それが原因で抑制にさらなる遅れが出ることは間違いないでしょう。

最も厄介なパワハラの原因はこれ!

そして、最も厄介なパワハラの原因は1の

「パワハラを行う個人の過去の経験やキャラクター(性格)に起因するケース」

ではないでしょうか。

敢えて書きますが、このケースにおいて被害者や企業側には基本的に落ち度はありません。

もし、あるとすれば被害者側には

「加害者に対して攻撃される隙を見せたこと」

企業側には

「その人物を優位的な立場に取り立ててしまったこと」

でしょうか。

参考にさせていただいた記事では

・完璧主義の家庭環境で育った仕事のできる50代の男性

・過度に自己主張し、自分の存在感を見せつける40代の女性

の例が挙げられていました。

「家庭の問題を職場に持ち込むな!」

と言われる中で、最も持ち込んでほしくない家庭の問題を持ち込んだ例でもありますね。

キャラクター(性格)に起因するケースの場合、最も厄介なのが

「(他人を嵌める)行為自体に快楽を覚えるキャラクター」

です。

簡単に言えば、

「被害者の苦しむ姿を見ることに至上の喜びを感じる」

というパーソナリティを持っているといえば判り易いでしょうか。

このタイプはとにかく手口がいやらしい。

例えば、ある派遣社員の方(Aさんとします)はこんな経験をされたそうです。

Aさんは派遣先の特定の正社員より連日業務が終わってから1~2時間の残業を命じられていました。

しかも、必ずと言ってよいほどAさんにのみ命じて、他のアルバイトや派遣社員は帰宅させるのだそうです。

そして残業用の仕事がないときは、他の従業員に業務をわざわざ作らせたそうです。

(派遣先の正社員は業務を理解していないため自分では業務を用意できない)

Aさんがその業務を所用により断ると、その正社員はAさんに対して

「用事なんかないんでしょ!だったら僕は残業してほしいんです!!!

もし残業しないんなら(給料が発生しないように)勤怠シートにサインはしません!!」

と他の従業員の前で脅迫したそうです。

これだけでも犯罪級の事例ですが、問題はここから。

その様子を見ていた同じ業務の他社から来ていた女性の派遣社員。

その女性の派遣社員はAさんに対して、Aさんが脅迫された日から毎日

「今日も残業ですか?私帰りますよ~!」

と終業後、小馬鹿にするようにわざわざ言いに来るようになったそうです。

(期間は1か月。極めて失礼であり、その行為をやめるように直接要求するまで)

その後、その女性の派遣社員は管理業務に契約変更。

他の派遣社員やアルバイトに指示命令を出していました。

因みに派遣社員が他の派遣社員に対して指示命令を出すことは違法です。

(偽装請負の分類になると労働局の方から伺いました)

しかし、その女性の派遣社員はそんなことはどこ吹く風ぞ。

挙句、Aさんの作業中のPCを勝手に使用した上、元に戻すことなくそのまま放置し、その理由を聞くと

「私の方が(管理だから)重要な仕事をしています!」

などと言い張って逆ギレし、その後も6か月間に渡り手を変え、品を変えて嫌がらせをしていたそうです。

そして、特徴的だったのは仕掛けてくる直前に

「喜びに満ちた笑み」

を浮かべていたことだったそうです。

パーソナリティーが起因してパワハラが発生する場合、原因が判り難く、対策も非常に難しくなります。

また、個人の快楽的な欲求によって発生しているため、自制させることも難しく、念入りに策を練った状態で、向こうにとって都合の良いタイミングで仕掛けてくるということもあり防御も簡単ではありません。

パーソナリティに起因するタイプがパワハラなどの問題を起こした場合、まずはパワハラ加害者となった人物はそのポストから一旦外すことが肝要でしょう。

そのポストに置いたまま、言葉で指導しようとしても、本人は無自覚且つ無意識で行うことが多く、もちろん罪の意識なんて欠片もありません。

グズグズしていると時間とともに犠牲者が増えるだけです。

また、被害者のポスト替えは被害者の方に問題があると他から認識されがちです。

そうなると前述の女性の派遣社員のような輩が発生する可能性が出てきます。

今後はその辺りも十分に配慮が必要となるのではないでしょうか。

まとめ

今回はパワハラの原因に関して記述された記事を元に、最も厄介で気を付けるべきパワハラの原因や対策について考えてみました。

パワハラとは一般社会で使用する用語であって、学校などでは

”いじめ”

という言葉がそれに相当します。

学校でのいじめによる自殺が多数発生しているということから、パワハラによる自殺なども発生件数が増えていく可能性が極めて高いと考えられます。

企業側は罰則がないからといって杜撰な対応をすることなく、また個人においては犠牲者にならないように十分な用意をしておくことが今後も重要となっていくでしょう。

 

・併せて読みたい→「これでセクハラ・パワハラにあっても安心?「セクハラ告発準備保険」とは?」

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